- 歯が小さいと歯列は隙間が生じてしまいます。その他にも、歯列が傾斜していたり乳歯が早く抜けたりしても部分的に隙間ができます。また、舌が大きくて歯列を拡げていることもあります。
- 治療前の検査では上顎(じょうがく)と下顎(かがく)それぞれの歯の大きさと歯列の大きさや上下のバランスを評価して、症状の程度やその原因、成長段階に配慮した治療方法を選択します。その結果、床装置で歯列を閉めたり、ブラケット装置で歯を寄せて歯列をコンパクトにすることがあります。この時、部分的に治療することもあれば、ブラケット装置を用いて全体の整列をすることもあります。
- なお、舌や骨格の問題を改善するためには手術する必要があるかもしれません。この時には九州大学病院、福岡歯科大学医科歯科総合病院などに紹介します。
- 歯列の隙間は閉じたあとは戻りやすいので保定装置を継続する必要があります。是非、治療後には長期に定期検診をお勧めします。
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上下顎の全体に隙間がありましたので、ブラケット装置を用いて全体を閉めました。基本的には歯の並びは悪くなかったので短期間で整列できました。そして、保定装置を長く使い続ける必要があります。主訴:歯の隙間,診断:空隙歯列,開始年齢:17歳,治療期間:6か月,装置:ブラケット装置,非抜歯,治療費:13万円(当時)
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正中離開と言います。前歯だけブラケット装置を装着して隙間を閉じました。しかし、これは戻りやすいので、裏側にワイヤ固定をした方が良いようです。主訴:前歯の隙間,診断:正中離開,開始年齢:17歳,治療期間:6か月,装置:ブラケット装置,非抜歯,治療費:10万円(当時)
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虫歯で乳歯が早く抜け落ちると隣の歯が寄ってきてあとからはえてくる永久歯用の隙間が無くなってしまったので、床装置を用いて本来の位置に戻すことができました。主訴:歯の生える場所,診断:乳歯早期脱落による永久歯の異所萌出,開始年齢:9歳,治療期間:10か月,装置:床装置,非抜歯,治療費:14万5000円(当時)
- 空隙歯列では歯を部分的に寄せるか、歯列を小さくする必要があります。両側の第1小臼歯間を前方に寄せると第2小臼歯部から第2大臼歯付近に隙間が集まることになりますので、矯正治療後に架橋補綴をお願いすることがあります。
患者さん・保護者の方へ
歯科医の先生方へ
骨格や噛み合わせの程度、矯正を始める年齢および協力度によって治療の効果や期間はちがいます。ご相談に来院された時に治療方法や期間、料金について詳しく説明します。 | |
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- 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間1、2週間で慣れることが多いです。
- 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。
- 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
- あごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
- 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について